死後の世界はない? 根拠は?

《1. 死別の喪失 時間が止まる》

 ある日突然妻が旅立ちました。
 30分前まで電話で話をしていた最愛の妻が、突然この世から 消えてしまいました。
 自殺です。理由なんてわかりません。
 その日以来、笑うことも、怒ることも無くなり、苦しくて、寂しくて、哀しみの感情すらも深い闇の中にに閉じ込めてしまいました。

 休日には、見えない妻を車の助手席に乗せて思い出の地を訪れる。いくら話しかけても返事のない現実に押しつぶされ、状況の把握も、行動の制御もできず、大声で泣き叫けぶ。
 妻が旅立った地に行き、私もそこから旅立とうとしましたがそれもできず、すべての感情を失ったはずなのに、来る日も、来る日も、自覚のない自己破壊と、溢れ出る涙に支配され、 体重も半年間で81Kgから66Kgへとなり、神経ばかりが研ぎ澄まされていきました。

 結婚以来、妻においしいものを食べさせたくて、旅行にもいっぱい連れていきたくて、妻を喜ばせたくて、残業で深夜帰宅することに何の疑問も持たず、仕事も一生懸命していました。
 喧嘩もせず、二人でいられることに人生の喜びを実感し、他の多くを望むこともなく、未来永劫にこの時間が続くことを、 そして、最後は共に老いて天に召されることを疑うことなく、平凡と言う最高の幸せに感謝し、生きていました。

 しかし、自分の一番大切な人を失って、“一生懸命”は、自分の見栄・陳腐なプライドに過ぎないことに気づき、自分の人生を全否定し、 守るもの、怖いものは何もなくなり、嘘、偽り、幻聴、幻覚、そして慰めも、逃避もすべて無用と排除し、「真実」のみを求めるようになりました。
 自分の心に正直に生きるために、社会の喧騒から距離置き、他者との接触を避ける。現代社会の“世捨て人”です。

《2. 死者との再会へ》

 悲しみ、絶望の暗闇の中をさまよっていた私の生きる目的は、死後の世界の確認だけであり、
 『どうしたら真実がわかるのか? ほんとうのことが知りたい。 死んだらどうなるのか。死後の世界が有るのか、無いのか。あの世が有るのならば、今すぐ会いに行きたい。無いのなら、早く死んで終わりにしたい
 死後の世界をはっきりと否定できるのならそれでもよいと、とにかく自分で確認し、真実を知ることだけが最後の欲求でした。

 身辺整理をし、心の整理をし、早く旅立てる事だけを願っていましたが、死ぬ前にどうしても真実が知りたくて、 持てる時間の全てを、「死後の世界」、「異次元の法則」の確認に費やし、あらゆることを試しました。

 人生なんて一瞬の瞬きですが、時間の止まった私には、光も影も無く、あと一度の瞬きを終えれば、また、妻との永遠の幸せを得られるのだと言い聞かせ、オルフェウスのように、 妻に会うためだけに、真実を知るためだけに、黄泉への入口を探し求めていました。
 「オルフェウス」、知っていますか? ギリシャ神話に登場する吟遊詩人です。亡くなった妻を取り戻すために冥界に入り、妻を連れて帰るための条件、 “冥界から抜け出すまでの間、決して後ろを振り返ってはならない”を守れず、永遠の別れとなってしまった者です。

 しかし、私は黄泉へ行かずに妻と再会できました。
 死後の世界を認めないと説明のつかない不思議なことを何度も、まるで、“死者が居ますがごとく次々と”経験しました。
 私に起きた現実は、どんな理屈・法則で起きているのか? 幻なのか? なぜ?
 そして、そこからまた修羅への旅が始まりました。

《3. 精神世界の探究》

 「不思議な現象」があるならば、そこには必ず法則があり、死後の世界は証明できるはず。
 あなたは墓参りをしませんか?それは故人を忍ぶためのものですか?
 皆、心のどこかで期待を込めて、見えない愛する人に何かが届くと思い、自然に手を合わせているのではないでしょうか。

 どんなことでもいいから妻に会うための手段を見つけたくて、あの世につながる不思議な事全てについて確認したくて、死後の世界・精神世界の探究へと向かいました。
 気になるものは手あたり次第調べて、自分の目で、体で確認して。

 毎日毎日、死後の世界に繋がる精神世界の本を読み(500冊は超えました)、
 ネットで情報を探し、7人の霊能者に会い(能力も料金もいろいろ)、
 前世への退行催眠を4回も受け、
 精神世界、霊界、不思議現象系の精神世界のセミナーに参加し、
 幽霊の存在を確認したくて深夜の心霊スポットを訪れ、奇妙な出来事を集め、
 鏡視(レイモンド・ムーディーの書籍に書いてある死者との再会方法)や占いも試し、
 体外離脱したくてヘミシンクCDをヘッドホンで聞きながら眠りにつく。
 日課として般若心教を妻に捧げ、
 勿論、宗教についても手あたり次第。

 死後の世界の真実、異次元の法則が知りたくて、得られた情報はすべて試してみました。

 そんな状況の中から、多くのことを経験し、否定できない現実に驚き、涙し、まぎれもない事実を知り、そして、徐々に一つずつ、何度も確認しながら理解してきました。

《4. 死者との再会のために》

 『死後の世界はないよ』という人の言うことを、聞いてはいけない。

 もし、死者との再会を成し遂げたかったら、
 出来なかった時に死後の世界が無かったことにしないで、
 自分のせいにしなさい。

 多くの人が、僕にも君にも「死後の世界はない」と言った。
 彼らは、君に再会してほしくないんだ。
 なぜなら、彼らは再会出来なかったから。
 途中で諦めてしまったから。
 だから、君にもその希望を諦めてほしいんだ。

 不幸なひとは、不幸な人を友達にしたいんだ。
 決して諦めては駄目だ。

 自分のまわりを愛であふれ、
 本当のことを知っている人でかためなさい。
 自分のまわりを希望であふれ、
 諦めない人でかためなさい。

 近くに誰か成し遂げた人がいたら、
 その人に、アドバイスを求めなさい。

 君の人生を、考えることが出来るのは君だけだ。
 君の目的がなんであれ、それに向かっていくんだ。
 何故なら、君は幸せになる為に生まれてきたんだ。
 何故なら、君は幸せになる為に生まれてきたんだ・・・

 これは、マジック・ジョンソンが黒人の子供たちに贈った言葉を引用し、死者との再会を願うあなたに贈る言葉です。
 死者との再会のために必要な環境条件です。
 あなたが真実を受け入れる準備がなければ、目的を成し遂げることはできません。小さなサインに気付くことも有りません。情報が勝手にやってくることも有りません。
 死後の世界を認めない者にとって、霊界からのメッセージなど、本当は必要のない情報だからです。

 無意味な情報、不快な経験、威圧的誘導は、≪orpheus journey≫には記載していませんが、公開した真実の情報以上に有りました。 そして、真実を知ることを阻むが如く「偽物」は強烈な圧力で攻め込んできます。あたかも人生の意味を諭すかのようなマインドコントロール、全てを放棄したくなるような誘惑も有ります。
 しかし、私は「真実が知りたい」との一念で、限界をとっくに超えた精神状態でも冷静に判断してきました。 孤独も臨界点を超えれば、五感を超えた判断をもたらすものです。無用な話はすべて通り抜ける程の孤独でした。

 あなたの周りに、根拠もなくただ死後の世界を否定する者、自分の価値観を押し付けて来る者がいても、≪orpheus journey≫に記載した私の経験した現実は変わりません。
 その人たちは、死後の世界の存在を認めたくないのです。
 何を知っているというのでしょうか?
 あなたが、まだ、死後の世界を認める証拠を持っていなくても、否定してはいけません。今は、まだ気付いていないだけです。イメージできないことは実現しません。

「死者との再会は、小さなサインに気付くことから始まります」